25Mar
この時期お子さんが保育園・幼稚園に入園されるご家庭、また進級の時期でもありますよね。特にはじめての集団生活を経験する「入園」は、家庭から新しい自分の居場所への旅立ちです。わくわくドキドキ、新しいお友だちや先生との出会いはとても喜ばしいことですが、それだけ子どもにはかなりの心の負担もかかっています。
また進級だとクラス替えでメンバーがかわり、いちどできあがったものがリセットされ、新しいお友だちとの関係性を構築していく必要があります。さらに保育園や幼稚園は、子どもの年齢に応じた保育をしています。子どもの発達段階に応じた、子どもの成長を促す働きかけを先生方がしてくださると思いますが、進級を機に「なにか先生のいうことが変わった」と感じるお子さんも多いと思います。
このように、入園・進級の時期は、環境がかなり変わりますので、子どものメンタルケアが必須になってきます。今回は、家庭でできる子どものメンタルケアについて紹介しますので、参考になれば幸いです!
家庭・保護者が安全な基地であること
まず大切なのは、子どもにとって一番身近な存在である家庭、保護者が子どもにとって「無条件に自分を受け入れ、大切にしてくれる存在・場所」であることです。子どもは、保護者から認めてもらえたり、ほめたり受け止めてもらうことで、自尊心を育んでいきます。
この揺るぎない「安全な基地」がきちんと整備されていることで、入園や進級などの環境の変化においても、子ども自身が自分らしくいられることの助けにつながるのです。
また、保護者の方がお友だちをほめることはとてもよいことなのですが、うちの子は全然だめで―、といった謙遜からのコメントは要注意です。子どもはしっかり保護者の話を聞いていますので、それが「自分はだめなんだ」という気持ちにつながらないように気をつけましょう。時と場合にもよりますが、相手をほめる際は、我が子のことも考えてコメントするのが大事かなと思います。
子ども中心の生活リズムにし、予定は余裕を持って組む
入園や進級時期、自宅で過ごす際は、今まで以上に子ども中心の生活リズムを心がけましょう。基本的な食事や被服の調節、快適な住環境の整備はもちろんのこと(お気に入りのおもちゃで遊んだり、絵本の読み聞かせをしたりするのも、メンタルケアによいですね)、子どもの話を聞いたり、子どものペースにできるだけ対応したりできるスケジュールを組むのが大切です。
ぐずってなかなか支度が進まない、登園渋り、体調の変化もあるかと思いますので、保護者の方も余裕を持った予定を組めるようにしましょう。
園の先生や家族などと悩みを共有・連携
入園や進級の時期だけではないですが、家庭での子どもの様子、お友だちとのやりとりなど、担任の先生や家族などと情報や悩みなどを共有して、連携がとれるようにしておくことが大事です。自分ひとりで抱え込まず、話すことで楽になることもあり、新しい発見や解決につながることもあります。もちろん、楽しかったことや面白いエピソードなどもたくさん共有して、みんなの目で子育てができると、子どものメンタルケアにもなりますし、子どもの発達にもとてもよい影響がありますね!
保護者の気持ちをゆったりと持つこと
保護者がどんと構えて、ゆったりとおおらかな気持ちでいることが、入園や進級の時期の子どものメンタルケアとしてかなり大切な要素となります。
子どもが新しい場所になじむか不安、クラスになじんでくれるかな、もうちょっと遅い方がよかったのかな、無理をさせてないかな、他の子と比べてできないことが多いなと色々考えてしまうかもしれません。
ご家庭によっては、諸事情により自分の希望する時期の入園ではないこともあるかもしれません。また、「こんなはずじゃなかった」「急な引っ越しで園を選べなかった」などといったご家庭もあるかもしれません。
ただ、悩んでいると、子どもにその気持ちが伝わって子どもも不安にさせてしまいます。あれこれ考えるより、腹を据えて、今からくる新しい生活を全て受け止めるのが大切です!
色々考えるところもあるかと思いますが、子どもが元気に笑顔でいられるのが一番と割り切り、ゆったりとした気持ちでこの時期を乗り切りましょうね!