蒸し暑い夏の到来です。熱中症、脱水が気になりますよね。ただ、熱中症にならないために必要なものは、水分だけでなく、「水分・ナトリウム(ミネラル)・糖分」の3点セットが重要になってきます。今回は、熱中症予防のためにおすすめの飲み物や食べ物・食べ方について紹介します!
大塚製薬のサイト「熱中症からカラダを守ろう」のなかにある「効率的な水分補給」によると、私たちのからだを巡る血液は、約0.9%の食塩水と同じ浸透圧となっています。たくさん汗をかきナトリウムが体内から失われた際、水のみを飲むことで血液中のナトリウム濃度が薄まり、これ以上ナトリウム濃度を下げないために水を飲もう、という気持ちがなくなってしまいます。それと同時に、余分な水分が尿として排泄され(自発的脱水症)、汗をかく前の体液の量に回復できなくなり、運動能力の低下および体温上昇、熱中症の原因となってしまうのです。
<麦茶>
麦茶には、からだの熱を冷ます作用があるのと同時に、多くのミネラル分が含まれているため、熱中症予防の水分補給におすすめです。ただし、炎天下のなかで長時間外にいる場合や、スポーツなどの激しい運動の場合、塩分(ミネラル分)を含むスポーツドリンクや経口補水液などの方がよいでしょう。もしくは、麦茶を日常的に飲むのであれば、塩をなめたり、梅干しを食べたり、献立に塩分を取り入れるといった工夫が必要です。
<スポーツドリンク>
運動や日常生活等で汗をかいた際、体内から失われた水分やミネラルを、効率よく補給できる飲料です。熱中症予防の水分補給にもってこいですが、麦茶がわりにとりすぎると糖分の過剰摂取となってしまいますので注意しましょう。
<経口補水液>
経口補水液は、WHOの提唱する経口補水療法の考え方に基づき作られたものです。スポーツドリンクと比べると糖分が少なく、塩分が多いため、体に素早く吸収されるのが特徴です。お子さんが下痢などになった際、発熱の際にも飲まれたことがあるのではないでしょうか。飲み方等、大塚製薬のサイトに詳しく掲載されています。
※経口補水液の手作りレシピもあります。お子さんの口にあうのであれば、おすすめです!砂糖をはちみつに変えてもよいでしょう。
<ごはんのおかずに汁物を>
夕ご飯のおかずとして、基本のダシ(コンソメ・中華・和風など)に塩を加えて調味したスープなどを献立にくわえると、水分・ミネラル・白ごはん(糖分)が補給でき、熱中症予防になります。お子さんも食べやすいですね。冷製のスープもおすすめです!また、汁物でなくても、トマトなどの夏野菜に塩をふりかけてシンプルに食べるのもよいですね。
<梅干しを日々の献立に>
ミネラル分補給のために、梅干しおにぎりや、梅干しを使った献立を取り入れてみましょう。すっぱいのが苦手なお子さんの場合、たとえばあえ物に少し混ぜてみる、カリカリ梅などから慣らしてみる、市販の梅肉ペーストを買ってみるなど、色々試してみるのもよいですね!
<スイカに塩>
スイカに塩をかけて食べる。水分・ミネラル・糖分補給により、まさに熱中症予防におすすめの食べ方でしょう。塩は精製塩でなく、ミネラル分を含んだ天然塩を選びましょう。ただ、塩をかけることには好き嫌いもあるかと思います。別で塩をなめる、とかでもいいですね。
熱中症予防としての飲み物で、避けた方がよいのは、緑茶・紅茶・コーヒーなど、カフェインの入った飲み物およびアルコールです。もちろん、1杯など飲むぶんには、水分補給として有効でしょう。ただ、カフェインとアルコールには利尿作用があるため、摂取した量以上に尿として排泄されてしまい、熱中症の原因である脱水を引き起こしてしまいます。とはいえ、嗜好品として飲みたい時もありますので、その際には、塩分と水分を別の形で摂ったりするなど、全体的なバランスを取ることがおすすめです!
熱中症予防におすすめの飲み物や食べ物・食べ方についてお伝えしました。水分だけでなく、「水分・ナトリウム(ミネラル)・糖分」を摂ることが大切です。お子さんの好き嫌い等もあると思いますので、これならいけるかも?というのを、色々試していただけたらなと思います。暑い夏を、乗り切りましょう!