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足育先生®に聞く!子どもに合う靴の選び方【中編】土踏まずができるまで・合わない靴がなぜ悪いのか・たくさん歩くことの重要性

  • 2022

※こちらの記事は、「足育先生®に聞く!子どもに合う靴の選び方【前編】日本とドイツの靴事情」の続きとなります。よろしければ初めからご覧くださいね!

「土踏まずを形成する」ことが大事って聞いたことありませんか?

人の足の発達の中で、自然と土踏まずが作られるのが約3歳から6歳までの間といわれています。この時期に足に合う靴でたくさん歩いて、土踏まずを作っていくというのが、将来にとっても大事なことといわれています。逆にこの時期にたくさん歩かないと、偏平足になってしまうのです。

「足育先生®に聞く!子どもに合う靴の選び方【中編】」では、土踏まずができるまで・合わない靴がなぜ悪いのか・たくさん歩くことの重要性についてお伝えしたいと思います。

土踏まずってどうやってできる?

まずは、人間にとって正しい歩行の動きとはどのような動きでしょうか。

足育先生によると、正しい歩行とは、「かかとから降りて、足の指を使ってしっかり指でける」という動作のことです。足の指を使うことで、土踏まずが形成されます。実際に、皆さんが体感できるやり方を教えて頂きました!

まず、裸足になりましょう。足の親指を手で反らしてみて下さい。土踏まずのあたりが固くなるのがわかりますか?この固くなった部分(足底筋)が張っています。次は、戻してみましょう。柔らかくなりますよね。また反らしましょう。

この動作を繰り返すことは、要は筋トレと同じですね。歩行に指を使っていけば、足の裏の筋肉が動き、そこから連結する後脛骨筋(こうけいこつきん、と読み、土踏まずを支える大事な筋肉のことです)が鍛えられます。足の指を使うと、土踏まずができやすくなるということなのです。

合わない靴を履くとどうして悪いの?

先ほど、正しい歩行についてお話しました。合わない靴というのは、この正しい歩行を阻害する靴ということです。実際にどうなるのかを解説していきましょう。

まずは、前編でもお伝えしましたが、足に良い靴とは、「側面が固く、後ろも固くてつま先立ちした際に曲がる部分が柔らかい靴、履き口が狭い靴」でしたよね。

スリッポンタイプの靴を例にあげましょう。脱ぎ履きしやすく便利で、おしゃれなものもあるかと思いますが、こちらは履き口が広いため、足が靴の中で滑ってしまい、すり足歩行になります。簡単にいうとスリッパでの歩行ですね。まったく足の指を使えませんので偏平足の原因にもなります。また、滑るということは、靴の壁に指がくっついた状態になり、足指が変形してしまいます。

靴の壁に指がついた状態がどれだけ体に影響を及ぼすか、分かりやすいやり方があります。ためしに裸足の状態で、足指をギュっと「グー」してみてください。これ、みなさん1日中できますか?体に力入りますよね。この状態で過ごしたお子さんはイライラしてしまうし、立った状態でグーしたら分かりやすいのですが、重心が後ろにいってしまうのです。すると次は猫背にすることでバランスを取ろうとします。合わない靴を履くと、姿勢まで悪くなってしまいます。

これはスリッポンタイプの靴に限ったことではなく、正しい歩行を妨げる靴を履くと、足の発達に支障をきたしてしまうのです。側面と後ろが固いというのは、かかとを固定するためです。つま先立ちした際に曲がる部分が柔らかい靴というのは、足指を使うためです。履き口が狭い靴がよいというのは、足首を固定でき、靴のなかで足が滑らないからです。

したがって、適度なタイミングで靴を交換することも必要となってきます(靴交換については後編でお伝えします)。

足に合う靴を履く+たくさん歩く=土踏まずの形成

足に合う靴を履いたとしても、土踏まず形成に欠かせないのは、正しい歩行でたくさん歩く、歩行量が大事になってきます。

土踏まずが自然と形成されるのは、約3歳から6歳といわれています。この時期に、できるだけたくさん歩くことが重要です。ただ、1980年代に比べて、子どもの歩行量は1/4になったというデータもあります。もちろん、普段から車を使う生活か、外遊びをたくさんしているかなど地域差、生活スタイルにもよりますが、ネット環境の普及や外遊びが十分にできない環境により、全体的に子どもたちの歩行量が落ちているのは事実です。

足に合い、かつ機能性の高い靴を履くと、歩きやすいので子どもたちはどんどん歩いてくれます。どこまで歩いても疲れません。保護者ができるだけたくさん歩ける環境を整え、土踏まずの形成=健康な足=からだの土台づくりをしてあげることが大切ですね。

足に合わない靴を履くと、大人でも疲れるのでもわかるように、子どもももちろん疲れます。姿勢も悪くなってしまうのと同時に、歩くということが苦痛なものになっています。さらに足育先生が危惧しているのは、合わない靴を履かせていたとしても子どもに自覚症状がないため、保護者が知識を持っていないと足の変形などに気づかないということです。

6歳までの子どもの足は柔らかいことと、約4歳までは痛みを感じる神経が未発達なため、子どもの足に合わない靴を履かせると、子どもの足は簡単に変形してしまいます。また痛みを感じにくいので、痛いとはいわず、そのかわりに「だっこ」ということもあります。さらに、足に合わない靴が夜泣きの原因になっていることもあるのです(先ほどお伝えした足指グーの話からもわかるように)。

まとめ

足育先生に聞く!子どもに合う靴の選び方【中編】では、土踏まずができる仕組み、合わない靴がなぜ悪いのか、たくさん歩くことの重要性についてお伝えしました。

保護者が正しい知識を持って、大事なお子さんの足を守り育ててあげたいですね。後編ではまとめとして、足に合う靴の選び方・交換のタイミング・NGな靴・正しい履き方などをお伝えしたいと思います。

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