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「マザリーズ」が赤ちゃんのことばを育てる!
「ごきげんさんですねえー」など、赤ちゃんへ話しかけるときに、皆さんが無意識のうちにやっている「ワントーン高い、ゆっくりした、抑揚をつけた」話し方がありますよね。この話し方は各国共通でほかの国でもみられ、発達心理学や育児学では「マザリーズ」といいます。このマザリーズが、赤ちゃんのことばの発達にとてもよい効果をもたらすことがわかっています。今回、マザリーズについて調べてみましたのでぜひご覧ください!
乳幼児に話しかける際、話し方がゆっくりになり、いつもより声がワントーン高くなり、声の調子もやわらかくなり、語尾を伸ばしたり抑揚を大げさにつけたり…といった話し方になることが多いと思います。このような話し方を「マザリーズ」といいます。母親限定というわけではないので、「ファザリーズ・ペアレンティーズ」といわれることもあります。
マザリーズはアメリカの文化人類学者・言語学者であるチャールズ・ファーガゾンが発表した論文により広く知られるようになったことばです。
マザリーズの特徴のひとつとして、あることばを覚えた子どもに対して、話しかける際に新しいことばを追加し、自然に子どもの語彙力のレベルを引き上げることもあります。例えば「ブーブー(くるま)」を覚えた子どもに対し、「ブーブー赤いね!」「ブーブー早いね!」などといった語りかけです。
マザリーズの高いトーン、ゆっくりとした語り口、抑揚をつけた話し方、さらに話しかける際に新しいことばを追加しことばのレベルアップをするような話しかけ方には、赤ちゃんのことばの発達の上で様々な効果があります。
①赤ちゃんの注意を引きつける
高いトーンで話しかけることで、話しかけたことばにより注意が向くことが実証されています。赤ちゃんがしっかりことばを聞くことで、ことばの意味をイメージしたり、ことばを覚えたりしやすくなります。
②ことばが聞き取りやすく、まねしやすい
大人が話すことばのスピードでは、赤ちゃんは聞き取りづらかったりします。ゆっくりとしたスピードで抑揚をつけた話し方は、歌のような要素も持ち、赤ちゃんにとってもことばが聞き取りやすくなり、まねしやすくなります。
③自然に語彙力アップ
マザリーズで語りかける際、赤ちゃんの知っていることばに加え、それに関連した少しレベルの高いことばが入ることで、赤ちゃんも初めて聞いたことばの意味をイメージしやすくなります。今目の前に起こっていることに派生させて、どんどんことばの引き出しを増やしてあげる働きかけをしてみましょう!
赤ちゃんに対して無意識にやっている話し方「マザリーズ」が、赤ちゃんのことばの発達にとてもよい効果をもたらすことについて解説しました。普段から、マザリーズを意識しながらぜひ赤ちゃんに語りかけしてみてくださいね!