幼児期の子どもにとって睡眠が大事といわれていますよね。今回は、子どもの睡眠が具体的にどのようなメリットがあるのか、子どもに必要な睡眠時間と実際の平均睡眠時間、また質のよい睡眠のために生活リズムを整えるポイントについてお伝えします!
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。レム睡眠は、からだは休んだ状態ですが、脳は活発に動いており、この時間に記憶の整理や固定、夢を見るのもこの時間帯といわれています。寝ているのに子どもの眼球が動いていることがありますよね。この時間帯が「レム睡眠」です。
一方「ノンレム睡眠」は、大脳を休ませるための眠りといわれており、ひとがノンレム睡眠中に成長ホルモンが分泌され、からだの成長や免疫・代謝機能などを強くし、疲れからの回復といった役割も担っています。
よって、レム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返す「睡眠」は、子どもの心身の成長に大切な要素となります。特に、乳幼児期から12歳ごろまでの間はレム睡眠の割合が多いこともあり、脳の発達にとっても睡眠はとても大事なことがわかっています。
アメリカ睡眠医学アカデミー(AASM)が提唱する、年齢別子どもの最適な睡眠時間を紹介します。4~12ヶ月までは1日12~16時間、1~2歳は1日11~14時間、3~5歳は1日10~13時間といわれています(それぞれ昼寝を含む)。
ただ、日本小児保健協会による未就学児を対象とした調査によると、日本の子どもたちの実際の平均の睡眠時間は、1歳で9.6時間、3歳で9.8時間と報告されており、睡眠時間の短さが指摘されています。
①朝日を浴びる
生活リズムを整えるために、毎朝決まった時間に起きましょう。起きたときに子ども部屋のカーテンを開けてあげ、朝日を浴びることで、睡眠を誘うメラトニンというホルモンの生成促進につながります。また、朝日を決まった時間に浴びることで、24時間10分といわれている、ひとのからだの体内時計をリセットさせる働きもあります。
②朝ご飯をしっかり食べよう!
子どもにとって、朝ご飯を食べることは1日のエネルギー源になります。よいスタートを切るためにも、朝ご飯はしっかり食べましょう。朝ご飯を体内に入れることで体温も上がり、その日元気に活動できます。また、朝ご飯はよい脳をつくるためにも大事ですので、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
③たくさん体を動かそう!
日中からだを使ってたくさん遊ぶことで、夜からだが心地よい疲労感を覚えて、子どもの寝付きがよくなるメリットがあります。太陽の日差しをたくさん浴びながら、思い切り遊びまくりましょう!また、たくさん遊んだあとには一度お昼寝の時間を取れるよう、大人が子ども中心のスケジュールを考えてあげるのも大事です。
④夜は暗いところで、早く寝よう
朝日を浴びることで分泌される眠り誘発ホルモンのメラトニンは、朝日が目に入ってから14~16時間経過し、かつ暗いところという条件でしか分泌されない特性があります。毎日できるだけ同じ時間に部屋を暗くし、早めに寝られるよう、子どもの睡眠環境を整えてあげましょう。寝る前にスマートフォンやゲームなどの画面をできるだけ見せないようにして、リラックスできる音楽やオルゴールなどをかけてあげるのもよいですね。
・「レム睡眠」「ノンレム睡眠」を繰り返す睡眠は、子どもの心身の発達にとても大事です
・日本の子どもたちは睡眠時間が短いとされています
・子どもの生活リズムを整え、質のよい睡眠が取れるようにしましょう