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現代の子どもに増えつつある言葉の障害「構音障害」とは?
昔にくらべると、障害を持った子どもの率が高くなりつつあるといわれている現代。
中でも言葉に関する障害をお持ちのお子さんの率が目立ちはじめています。
私自身、ボランティア活動の一環で障害をもったお子さんと接しています。
あくまでも私自身が専門家やお子さん・そのご家族とおはなしする中で学んだ内容にはなりますが、言葉の障害をお持ちのお子さんの症状や訓練内容などについてまとめてみます。
現代増えつつある、子どもの言葉の生涯。
言葉の遅れや、しっかりとした発語ができない子どもが増えています。
両親が仕事で忙しかったり、両親が暇さえあれば携帯を触っていて、言葉を使った子どものコミュニケーションの時間が少なくなっていることや、子どもに長時間テレビをみさせていることなども要因といわれています。
また、なんらかの原因で、出産予定日よりもかなり早く生まれてきたお子さんの場合、体の様々な機能が整っていなかった関係で、後々言葉に影響が出るケースもあるようです。
また、食事をする際に食べ物をよくかむ習慣がついていなかったり、昔に比べると柔らかい食べ物を与えがちな為、口が発達しきらず、言葉へ影響しているとも言われています。
同時に、歯並びやあごのつくりなどが影響していることもあります。
他には口は鼻や耳ともつながっている為、アレルギーによる鼻炎を放置していたり、繰り返す中耳炎などを放置していることが言葉に悪影響を与えているケースもあるようです。
言葉の障害にはいくつかの種類があるようですが、私自身が実際に関わる機会が多い「構音障害」をお持ちのお子さんたちについてご紹介します。
「さすせそ」が「しゃしゅしぇしょ」などになってしまったり、「つ」が「ちゅ」になってしまうなど正しい発音できない障害になります。
口や舌の使い方が正しくできていないことによる起こる現象でしょう。
障害と名がつく為、驚いてしまう方も多いことと思いますが、障害手帳が交付されるというわけでもなく、訓練次第では完治させることもできる障害です。
ちなみに、この障害をお持ちの大人は意外と珍しくないようです。
話し方に違和感を感じるお知り合いなども身近にいらっしゃるかもしれませんが、実際は構音障害のケースの方もいらっしゃることでしょう。
政治家の中にも、この障害をお持ちの方なども実際にいらっしゃると言われています。
世の中がこのような状況である為、「構音障害」と診断されても個性の一つとみなし、訓練をあえて受けないご家庭も、実際のところはいらっしゃいます。
あくまでもご本人やご両親の考え方次第かとは思います。
ただし、アナウンサーなどのように言葉を使う職にはつきづらい・・・といった制限がでてくるケースもありますし、小学校の音読の授業などで、お友達から指摘を受けてしまうケースなどはありますのでその点をふまえた上での検討が必要かとは思います。
1歳半検診、3歳児検診などのタイミングで言葉の遅れの指摘をされ発覚するケースもあります。
保育園や幼稚園生活の中で、お友達に言葉が通じないことが多いといった事実があることにより担任の先生から指摘を受けるケースもあります。
(親自身は多少なりとも違和感を感じていても、聞き慣れてしまっている為、気にかけていなかったりする反面、園の先生も子どもたちとの会話には慣れている為推測で会話を続けるものの一般的なお子さんにくらべると発達に遅れを感じて指摘してくださるケースがあります。)
小児科の先生でもこの分野に疎い先生が多いのが現状です。
言葉に関する診療を専門としている耳鼻科の専門医や言語聴覚士に問い合わせるとよいでしょう。
場合によっては歯科も受診し、歯並びやあごのチェックをケースもあるようです。
相談先に悩むようでしたら、自治体の子育て支援課に連絡をいれるとよいでしょう。
病院を紹介してもらえる可能性も高いですし、自治体によっては教育センターなどの施設で言語聴覚士による訓練を受けられるケースもあります。
また、小学校の場合ですと、通級制度を利用して言語聴覚士のいる学校で訓練を受けられるケースもあります。
息の出し方・舌の使い方・口の力の入れ方などをなおさせた上で文字・言葉・文章・日常会話と順をおって練習していく為、素人では指導できない訓練になります。
言語聴覚士のいる施設での訓練を受けることが必須となります。
年齢や障害の度合い・ご本人の吸収のはやさにより、通う間隔や期間は様々です。
隔週で半年で完治したケースもあれば、3年間、毎週通っていたお子さんもいらっしゃいます。
毎日、自宅で復習することも必要となる為、親のサポートも不可欠です。
こういった障害をお子さんが持っていることにより思い悩むご両親のために臨床心理士によるサポート制度があるケースもあります。
お子さん・ご両親が精神的負担が少ない状況で、楽しく通える施設や言語聴覚士と出会えるか?という点も大きなポイントの一つといえるかもしれません。
今現在増えている子どもの言葉の障害。あくまでも私自身が専門の方などとおはなしする中で学んだことにはなりますが今回は「構音障害」の症状や訓練などについてご紹介しました。
訓練は決してたやすいものではありませんが、訓練により完治する障害ではあります。
また、お子さんが年齢を重ねると、余計に話し方の癖がつく可能性があります。
両親のサポートも必要となる為、言葉に関して違和感を感じる際は、はやめに相談される訓練の実施の有無も含め検討されるとよいでしょう。