25Jan
親も人間です。育児が思い通りにできないと「どうして言うことを聞いてくれないの!?」という思いから、つい子どもに脅し文句を使ってしまうこともあるでしょう。しかし、この脅し文句は、親の想像以上に子どもを傷つける行為であることをご存知でしょうか。また、脅し文句を使わないためには、どのようにすればいいのでしょうか。
つい親が使ってしまう脅し文句
人に迷惑をかけるような行為をする子どもに対しては、親は叱らなくてはいけません。しかし、この「叱る」が「怒る」になってしまっている親は多いものです。「叱る」とは、社会のルールを子どもに納得させるための行動です。子どものために行われるものといえるでしょう。一方で「怒る」は、親が自分の感情を処理するために行われる行動でしかありません。「言うことを聞かないのなら、ママはいなくなるからね!」「○○しないなら、○○してあげないからね!」といった言葉を使ってしまっていませんか。それは、立派な脅し文句です。なんとか子どもに動いてもらおうとして考えた苦肉の策かもしれませんが、子どもへ悪影響を及ぼす危険な言葉であることを、まずは認識しましょう。
親の脅し文句が子どもに与える影響とは
先ほどご紹介したような親の言葉を聞いて、何も感情を抱かない子どもなどいません。子どもの性格によっては、トラウマになってしまうこともあるでしょう。これらの言葉をかけていると、子どもの自尊感情が育ちにくい状態が生まれます。自尊感情とは「私は大切にされている、愛されていい存在なんだ」と、自分のことを尊重できる気持ちのことをいいます。この自尊感情が根付いた子どもは、自信をもつことができるようになり、物事に積極的に挑戦できるようになるほか、集団での活動もスムーズにできるようになります。
子どもに伝わる叱り方
叱る時は必ず、子どもの目を見て叱るようにしましょう。1度の言葉がけだけで理解できる子どもはあまりいません。ですから、根気強く、繰り返し同じような言葉を伝え続けることが重要です。そのため、親は途中でブレてしまってはいけません。その時の親の感情で「許す、許さない」を決めてはいけないのです。しっかりとした基準をもっていましょう。また、叱る回数そのものを減らすことを意識することも大切です。危険だからしてはいけないこと、人の迷惑になるからしてはいけないことなどを、前もって何度も伝えておくようにしましょう。このように子どもとしっかり向き合っていくことができるようになると、自然と叱る回数も減るものです。