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夏!海をテーマにしたおすすめ絵本3冊紹介
夏といえば、海。海はとても広くて大きくて、どこまでも行けそうです。また、全て包み込んでくれる器の広さも持ち合わせていますよね。海をテーマにした絵本は数多くありますが、その中からおすすめを3冊紹介します。海を想像しながら、読んでみてもらえたらなと思います!
作者である太田大八さんが、自身の子どもの頃過ごした長崎での思い出をもとに作られた絵本です。だいちゃんは、夏休みに長崎にあるいとこの家で過ごします。夜も明けきらないうちからお話はスタートします。舟釣り用のエサになる川エビを取るための、「エサ」調達から始まり、無事川エビをつかまえて、お兄さんに舟に乗せてもらい釣りに出かけます。
釣った魚はお刺身に、磯でとったミナ貝を「みなめし」に昼ご飯。ミナ貝は、いとこのこうちゃんと、そのきょうだいたちと、みんなでとりました。子どもたちの顔も、いきいきとして楽しそうです。食事のあとは、海辺で遊びます。たくさん遊んで、みんなでうちへ歩いて帰ります。帰り道にも、こうちゃんは小刀を出し、道端に生えていた竹を切って「すぎでっぽう」を作ってくれます。家に入る前、やぐらにものぼり、先ほどまで釣りをしていた海を眺めもします。
家に帰り、みんなで晩御飯です。昭和初期の頃の、子どもたちの何気ないけれど心豊かな一日を描いた、おすすめの「海をテーマにした絵本」になります。
レオ=レオニさん作、教科書でもおなじみの海をテーマにした絵本「スイミー」です。たくさんの、赤くて小さい魚のきょうだいたちのなかで、1匹だけ黒い色をしたスイミー。自分だけ逃げのびて、まっくらな海の中をさみしく泳ぎまわっていましたが、そのうちに、海の素晴らしい景色に出会い、だんだん元気を取り戻していきます。
あるとき、岩場のかげにかくれている、魚のきょうだいたちによく似た赤い魚たちに出会います。きくと、こわくて岩場から出られないとのことでした。そこで、スイミーは考えに考えて、いいことを思いつきました…
本文がとても詩的であり、ことばのひとつひとつが、とてもみずみずしく感じられます。また、色彩のすきとおるような美しさと版画的な技法というか、色彩感覚も絵もとても惹きつけられるものがあります。一度、じっくり読んでいただくことをおすすめします!
「100かいだてのいえ」の作者、いわいとしおさんによる、海をテーマにしたおすすめ絵本です。ここは、海に浮かぶ、船の上です。お人形を抱えた女の子が、カモメにえさをあげようとしましたが、お人形を海に落としてしまいます。お人形の名前は「テンちゃん」といいます。
海に落ちていくあいだに、テンちゃんの服や帽子、アクセサリーや髪の毛など、みんなどこかにいってしまいます。テンちゃんは、そのまま海にある「100かいだてのいえ」に入っていきます。
「100かいだてのいえ」は、10かいごとに、ラッコさんのおうち、イルカさんのおうち、と違う生き物が住んでいます。落とし物を探しながら、住人とお話しながら、いろいろな「うみの100かいだてのいえ」のお部屋を巡っていきます。いろいろな生き物の暮らしの描写がとても可愛らしく、興味深いですよ。また、落とし物が手元に返ってくるかわりに、とても素敵な「出で立ち」に変わっていくのも見どころです!
海をテーマにしたおすすめ絵本「だいちゃんとうみ」「スイミー」「うみの100かいだてのいえ」3冊紹介しました。それぞれの絵本に違った良さがあるので、色々読み比べてお好みの1冊を見つけてみてくださいね!