寒い時期はインフルエンザが大流行するので、多くの方が万全の対策をしますが、夏は油断しがち。
ですが、夏に流行る風邪も意外とやっかいなものが多いんです。今日は、代表的な夏風邪とその特徴を紹介します。これからの季節、気をつけていきましょう。
ヘルパンギーナは6月~8月に流行する、乳幼児がかかりやすい夏風邪です。主にコクサッキーウイルスA群というウイルスが原因です。
感染すると、3日~6日の潜伏期間を経て、39度以上の高熱が3日ほど続きます。のどが腫れ水疱ができることで、強いのどの痛みを伴うのが特徴です。食事や水分補給ができなくなるほどの痛みがあるので、脱水症状に気を付けなければなりません。ツバも飲み込みづらくなるので、だらだらとヨダレが出ることもあります。
特効薬はないため、解熱剤や鎮痛剤で症状を和らげます。のどごしがいい冷たい食べ物や飲み物を与えてください。
プール熱も、6月~8月に流行する夏風邪です。アデノウイルスというウイルスが原因で、喉に着けば咽頭炎、目につけば結膜炎になります。
感染すると、2日~14日の潜伏期間を経て、39度前後の高熱が1週間近く続きます。アデノウイルスは年中かかりますが、プールの水を介して感染することが多いため、夏に流行しやすいのです。のどの痛みや目のかゆみ、充血などの症状がでます。
特効薬はないので、うがい薬やステロイドの点眼薬を使い対処するしかありません。酸っぱいものや、チョコレートなどの刺激物は控えるようにしましょう。
7月に最も流行します。コクサッキーA-16やエンテロウイルス71が主な原因。
感染すると3日~6日の潜伏期間を経て、1~3日ほど発熱があります。それと同時に、手のひらや足、口の中に水泡性の発疹が現れるのが特徴です。最近ではウイルスが進化し、お尻にも発疹ができることが多くなりました。口の中の発疹がひどい場合は、痛みで飲食が難しく、脱水症状を起こすことがあるので注意が必要。
特効薬はないので、鎮痛剤や軟膏などで対処します。普通に食事が取れるようになれば、発疹が残っていても幼稚園や小学校に登園してOK。
主に10歳以下の子供が感染しやすい風邪ですが、大人にもうつる可能性があります。大人に感染した場合、子供よりも重症化しやすいのが特徴。おむつ替えや、食べ残しを食べることでも感染するので、看病の際はマスクをして、手洗いやうがいを徹底しましょう。
・手洗いうがいで予防
・プールに入った後は、洗眼を忘れない
・看病をする時は大人も細心の注意を払う
夏に流行る風邪の多くはウイルスが原因のため、細菌感染と違って特効薬がありません。
つまり予防をしっかりして、未然に感染を防ぐことがポイントです。手洗いうがいはもちろん、規則正しい食生活、十分な睡眠をとるようにして、免疫力をあげましょう。