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親子で歌おう!歌いつぎたい日本の童謡「シャボン玉」
今回はお子さんと一緒に歌える童謡の中から、「シャボン玉」を紹介します。無邪気にシャボン玉遊びに興じる子どもたちの様子を、抒情的に表現していますね。
作曲家である中山晋平の譜面集「童謡小曲」にて、大正12年に発表されたそうです。シャボン玉遊びという、誰もが共感しやすいテーマがあつかわれており、優しいメロディとリズム感も相まって、子供たちにもとても覚えやすい曲ですね!
「シャボン玉」とは
「シャボン玉」とは野口雨情作詞、中山晋平作曲による日本の童謡で、「日本の歌百選」にも選ばれています。
野口雨情は童謡界の三大詩人ともいわれたほどで、「七つの子」「赤い靴」など、代表作が多数あります。一方の中山晋平も非常に多くの童謡作品を世に排出しました。
歌詞紹介
「シャボン玉」作詞:野口雨情 作曲:中山晋平
シャボン玉飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた
シャボン玉消えた
飛ばずに消えた
産まれてすぐに
こわれて消えた
風、風、吹くな
シャボン玉飛ばそ
楽しそうなシャボン玉遊びの情景が浮かぶ、ほのぼのとした歌詞です。作ったシャボン玉が、どのくらい長く飛んでいられるか競争しているのでしょうね。
歌詞が作られたのは大正12年ですが、いまなおシャボン玉遊びは子供たちの人気の遊びです。誰もが共感できるテーマを扱ったことが、この歌が長く愛され続けている理由の一つでしょう。
歌詞の解釈として、幼くして亡くなった野口雨情の娘への、鎮魂歌であるという説がありますね。儚いシャボン玉に、亡くなった娘の魂を重ねてこの詩を書いたのだとすれば、なんとも切ない。ですがこの説は、雨情自身が子どもの死との関連についてふれた資料が一切なく、雨情の遺族の間でも意見が分かれているそうです。
ここにもう一つ、この歌が長く愛されている理由があるのではないでしょうか?というのも、この曲を聴いた人たちそれぞれに、シャボン玉に投影できる何かがあるはずだからです。ある人は夢、ある人は思い出、ある人は大切な人・・・。解釈の余地を残すことによって、その人だけの歌になることができるのです。あえて雨情自身が歌詞の真意に言及しなかったかどうかは、定かではありませんが、この点がこの歌の魅力を高めているように思います。
シャボン玉にうつし出した思い出たち、それと対比するように描かれた、シャボン玉遊びに興じる無垢な心が、生を慈しむ心を持たせてくれる気がします。大人になって、よりいっそう楽しめる名曲ですね。ぜひ子どもたちと歌ってください!